三重大学医学部附属病院 伊藤貴康 先生

「少数派と習慣化」

全国の医学生さん、研修医の先生方、こんにちは!
三重大学医学部附属病院 臨床研修・キャリア支援センターの伊藤貴康です。
医学生のみなさんの永遠の悩み、それは「どの病院で初期研修をするか?」だと思います。現在、所属している部署はその名の通り、大学で初期研修をサポートする部署です。ここまでの道のりを経て、僕が達した結論は、「真っ白なキャンバスに自分はどんな自分を描きたいか?」です。三重大学は、人気がある研修病院とは言えませんが(笑)、専門性の高い症例、重症の症例を学術的に研修できる病院です。90%以上の患者さんは、Common Diseaseと言われる疾患で診ることができます。その残りの10%未満の患者さんと出会ったとき、鑑別診断から治療まで診ることのできる研修病院は日本全国にもそうたくさんあるものではありません。ちなみに、投資の世界にはこんな格言があります。「人の行く裏に道あり花の山」。この言葉は、人はとかく群集心理で動きがちであるが、それでは大きな成功は得られない、むしろ他人と反対のことをやったほうがうまくいく場合が多いと説いているのです。周りの風評に踊らされず、自分の目で見て、耳で話を聞いて、肌で感じて研修先を決めましょう。そして、3年目以降、独り立ちするときに、幅広い鑑別診断と重症患者の管理ができる、そんな医師を目指して三重大学で研修しませんか?
研修医の先生方、他病院の同期と自分を比べて焦ったり、不安に思ったりしていませんか?これに対する結論は「自分の選んだ道を信じて、日々基本に忠実に診療・研修しましょう。」です。基本に忠実に継続すること、これほど実力が伸びることはありません。僕から見て、世界で最も成功している日本人の1人、イチロー選手はただひたすら基本を繰り返しています。「継続」こそが、自分の実力を伸ばす王道です。言うのは簡単ですよね、ではどうやって継続するのか?これはもう、習慣化する以外にないと思います。イチロー選手はルーティンという言葉を使っていますが、これをしないと気持ち悪い、というくらいにまで習慣化しましょう。
最後に、私が最も尊敬する中日ドラゴンズ元監督 落合博満氏からのエピソードを紹介して終わりにします。53年ぶりの日本一を決めた特番で、小学生から落合監督にこんな質問がありました。「どうしたらホームランをたくさん打てますか?」こういうとき、あまり真剣に答えなかったり、リップサービスする野球選手が多くいますが、落合監督はこう答えました。「人よりたくさん打ちたいなら、人が100回素振りするなら、自分は1回でも2回でも多くその人より素振りしなさい。」たとえ小学生であっても、真剣に返答するプロフェッショナルの姿を見た気がします。私は、プロフェッショナル意識を持った医師を育成するために、日々、三重大学医学部附属病院 臨床研修・キャリア支援センターでがんばっています。

 

主な資格
日本内科学会 総合内科専門医、日本腎臓学会 腎臓専門医、日本急性血液浄化学会 臨床指導者、
日本救急医学会認定ICLSディレクター、日本内科学会認定JMECCディレクター、Infection Control Doctor、臨床研修指導医

略歴
2007年 三重大学医学部附属病院 卒後臨床研修部 初期研修医
2009年 三重大学医学部附属病院 循環器・腎臓内科 医員
2009年 山本総合病院 内科 医員
2012年 三重大学医学部附属病院 循環器・腎臓内科 医員
2015年 尾鷲総合病院 内科 医員
2016年 三重大学医学部附属病院 循環器・腎臓内科 医員
2016年 三重大学医学部附属病院 臨床研修・キャリア支援センター 助教